セメント瓦屋根の基礎知識:特徴、メンテナンス、修理方法を完全ガイド

セメント瓦は、粘土瓦に比べて手頃な価格で瓦のデザインを楽しむことができる屋根材です。1980年代から1990年代にかけて広く普及し、多くの住宅で採用されました。しかし、現在では耐久性やメンテナンスの課題から新たに使用されることは少なくなっています。それでもなお多くの古い住宅でセメント瓦が使用されており、そのメンテナンスや修繕が必要とされています。本記事では、セメント瓦の特徴、メリット・デメリット、メンテナンス方法について詳しく解説します。セメント瓦の持つ特性を理解し、適切なメンテナンスを行うことで、住宅の寿命を延ばす手助けとなれば嬉しい限りです。
セメント瓦について
セメント瓦はセメントと砂を主原料とした屋根材で、これを型に流し込んで成形し、表面を塗料でコーティングします。1980年代から1990年代にかけて広く普及した瓦で、初期費用の安さやデザイン性の高さが特徴です。しかし粘土瓦と比較すると耐久性が劣るため、現在では製造が減少し新たに使用されることはほとんどありません。
セメント瓦のメリット
初期費用の安さ
他の屋根材に比べて初期費用が低く、経済的であることが特徴です。これにより、多くの家庭が手軽に瓦のデザインを取り入れることができます。
デザインの多様性
形状やカラーバリエーションが豊富で、和風・洋風どちらの住宅にもマッチします。具体的には「和型」「平型」「S形」などがあり、住宅の外観に合わせたデザインが可能です。
耐火性と耐久性
耐火性に優れており、火災時の延焼を防ぐ効果があります。また、適切なメンテナンスを行えば、30〜40年の耐用年数を持つことができます。
セメント瓦のデメリット
衝撃に対する脆弱性
他の屋根材に比べて割れやすい性質があります。特に強風や地震などの衝撃に弱く、破損しやすい点がデメリットです。
定期的なメンテナンスの必要性
セメント瓦は吸水率が高い為、表面の塗膜にて防水を確保する必要があります。定期的な塗装メンテナンスが必要です。一般的には10年ごとに塗装を行い、瓦の劣化を防ぐ必要があります。
耐震性の低さ
セメント瓦は重いため、建物全体にかかる負荷が大きく、耐震性が低いという課題があります。これは特に古い建物において顕著であり、地震時のリスクを高める要因となります。
セメント瓦をメンテナンスするタイミング
以下の通り、メンテナンスのタイミングを逃さず適切に塗装や補修を行うことで、セメント瓦の耐用年数である30年から40年を最大限に活かすことができます。セメント瓦のメンテナンスは定期的な塗装と劣化のサインを見逃さず、雨漏りが発生する前に早めに対応することが重要です。
コケやカビが発生したとき
セメント瓦のメンテナンスは、劣化のサインを見逃さないことが重要です。劣化の兆候としては、塗料の色褪せや剥がれ、コケやカビの発生が挙げられます。これらのサインは、塗料の防水膜が劣化していることを表しているため、適切なメンテナンスが必要です。
およそ10年に1回
また一般的に塗装のメンテナンスは、10年を目安に行うことがおすすめされています。これはセメント瓦が紫外線や雨風の影響を受けやすく、塗膜の劣化が早いためです。塗装を定期的に行うことで、瓦自体の劣化を防ぎ、屋根の防水性能を維持することができます。
雨漏りが発生したとき
さらに雨漏りが発生している場合は、応急処置としてバケツで水を受けたり、ブルーシートを敷くなどの対策を講じることができます。しかし、これらは一時的な対策であり、専門の業者に早めに相談して、詳細な調査と適切な修理を行うことが重要です。
セメント瓦のメンテナンス方法
セメント瓦のメンテナンスには、主に塗装メンテナンスと葺き替えがあります。
塗装メンテナンス
塗装メンテナンスは、セメント瓦の防水性を保つために重要です。塗装の手順には、足場設置、高圧洗浄、下地処理、下塗り、中塗り・上塗り、縁切り作業が含まれます。これらの作業を適切に行うことで、セメント瓦の劣化を防ぐことができます。またセメント瓦専用の塗料を使用することが重要です。
葺き替え
葺き替えとは、既存のセメント瓦を撤去し、新しい屋根材を取り付ける工事です。劣化が激しい場合や耐用年数を超えた場合には葺き替えが必要となります。一般的には、耐久性や耐震性に優れたガルバリウム鋼板への葺き替えが行われます。
その他の補修方法
部分的な補修やコーキング補修も行われます。これは瓦のひび割れや小さな欠けを修復する方法ですが、これは応急処置であり、長期的には塗装や葺き替えが必要です。
まとめ
セメント瓦は、手頃な価格で瓦のデザインを楽しむことができる屋根材ですが、定期的なメンテナンスが必要です。特に塗装や葺き替えを適切に行うことで、建物全体の寿命を延ばすことができます。セメント瓦を選ぶ際には、そのメリットとデメリットを十分に理解し、適切なメンテナンス計画を立てることが重要です。
日本屋根外装工事協会とは
私たち「日本屋根外装工事」協会(以下RWTA)は、屋根全般及び外装に関わる工事業者の会員組織であり、全国を3支部に分け東日本支部(東北・関東地方)、中部支部(東海地方)、西日本支部(関西・中国・四国・九州地方)の団体です。私たち「RWTA」の経験と知識やノウハウを活かし、お客様の安心・安全のための家づくり、環境づくりを行っていきたいと思っています。
「日本屋根外装工事協会」は全国の大手屋根工事業者が会員となり、広く屋根全般並びに外装に関わるテーマを対象として、業界の発展と一般の方々へのメッセージとして、長寿命で質の高い住生活を実現するための様々な事業発展活動をしています。
さらに「長期優良住宅の普及の促進に関わる法律(2008年)12月5日施工」や「住宅瑕疵担保履行法(2009年10月1日施工)」も整備され「良質で長持ちする住宅のストック」を増やすことを目指しています。これらの法整備に対応し、目的を達成するためには、良い工法を採用し、新しい施工方法を開発し、設計者・施工者などの品質確保だけではなく、建築主お施主様にも情報提供していきます。
一軒の住宅のうちで最も要求性能の多いところである屋根・外装は、雨、雪、寒さ、騒音、火、夏の暑さ(熱)から住宅を保護しなければなりません。
今後も屋根・外装の果たす役割は極めて重要で、これまでのように台風・地震・空き巣等の外的要因から建物を守るだけではなく、3Rの展開や太陽光発電・屋上緑化等による環境への配慮とその裾野を広げております。そして今日に至っては、「家並」「街並」といった景観をも視野に入れて考えていかなければならない長期住宅時代がやってまいりました。
- 施工サービス名
- セメント瓦屋根の基礎知識:特徴、メンテナンス、修理方法を完全ガイド