カバー工法とは?メリット・デメリットを徹底解説!
はじめに
屋根のリフォームを考えている際、「カバー工法」と「葺き替え」のどちらを選択するか悩む方は多いのではないでしょうか。どちらも屋根を保護し、見た目を向上させるための工法ですが、どちらが自分の家に適しているのか、判断が難しいことが少なくありません。
カバー工法は、屋根の劣化が進んでいない場合に非常に適しており、費用や時間を節約できる点で非常に人気があります。本記事では、カバー工法の詳細、メリット・デメリットについて詳しく説明し、最適な選択をするための知識を提供します。
カバー工法とは?
カバー工法(重ね葺き工法)は、既存の屋根材を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて設置する方法です。既存の屋根の状態が劣化していない場合、最小限の労力で屋根を新しくできるため、コストパフォーマンスに優れた工法とされています。この工法では、まず既存の屋根の状態を十分に確認し、下地に問題がないことを確認した上で、新しい防水シートを敷き、その上にアスファルトシングルや金属屋根、セラミックタイルなどの屋根材を重ねます。
カバー工法の最大の特徴は、既存の屋根をそのまま利用できる点です。そのため、屋根を完全に取り替える葺き替えに比べて作業が少なく、廃材処理の手間も省けるため、コスト面や施工期間を短縮することができます。さらに、廃棄物が少ないため、環境への負荷も軽減されることが強みです。
ただし、カバー工法は、建物の構造や屋根の状況によっては適さない場合があります。既存の屋根がすでに大きく劣化している場合や、屋根自体の重量が増すことで建物全体に負荷がかかる可能性があるため、事前の調査と慎重な判断が必要です。
カバー工法のメリット
1. コストパフォーマンス
カバー工法の最大のメリットは、コストを抑えられる点です。既存の屋根材を取り除く作業が不要なため、材料費や労働費が節約でき、結果的に葺き替え工事に比べて約20%~30%のコスト削減が期待できます。また、廃材処理にかかる費用も削減されるため、予算に限りがある方にとっても魅力的な選択肢となります。
さらに、既存の屋根を活用するため、廃材の発生が抑えられます。廃棄物の処理にかかるコストや時間が削減できるだけでなく、環境に対する配慮も行えるため、エコフレンドリーな選択肢としても注目されています。
2. 施工期間の短縮
施工期間の短縮もカバー工法の大きなメリットです。屋根の撤去作業がないため、施工が迅速に行われ、一般的な葺き替え工事が数日から一週間以上かかるのに対し、カバー工法はその半分程度の期間で完了することが多いです。施工期間が短いことで、住居を長期間空ける必要がないため、日常生活への影響も最小限に抑えることができます。
また、工期が短い分、天候の影響を受けにくいというメリットもあります。特に雨天が続く季節でも、比較的スムーズに作業が進められるため、計画通りの工事完了が見込める点も重要です。
3. 環境への配慮
カバー工法では、既存の屋根材を廃棄せずに再利用するため、廃材がほとんど発生しません。これにより、廃棄物の量が最小限に抑えられ、環境に優しい選択肢となります。特に、環境保護意識が高まる現代では、こうしたエコフレンドリーな工法が注目されています。
また、廃棄物処理には追加のコストがかかる場合が多いため、カバー工法を選ぶことでこれを削減できることもメリットとして評価されています。
4. 外観の向上
新しい屋根材を重ねることで、建物の外観が一新されます。特に、色褪せや劣化が進んだ屋根の場合、新しい屋根材を設置することで、見た目の美しさが大幅に向上します。外観が改善されることで、建物全体の印象が良くなり、資産価値の向上にもつながる可能性があります。
また、外観の変化だけでなく、新しい屋根材には断熱性能や防水性能が向上しているものが多いため、見た目だけでなく機能面でもメリットがあります。
5. メンテナンスが容易
カバー工法で設置された新しい屋根材は、耐久性が高く、メンテナンスも比較的簡単です。定期的な洗浄や簡単な点検を行うことで、長期間にわたって機能を維持することができます。また、劣化が進んだ場合でも、部分的な修繕で対応できることが多いため、長期的なメンテナンス費用を抑えることが可能です。
メンテナンスが容易であるため、将来的なコストの削減にもつながり、忙しい方や費用を抑えたい方には魅力的といえます。
カバー工法のデメリット
1. 重量の増加
カバー工法では、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるため、全体的に重量が増加します。この追加された重量が建物に負荷をかけ、特に古い建物や耐震性能に問題がある建物では、強度に悪影響を与えるリスクがあります。
また、特に重量のある屋根材を使用する場合には、建物の構造そのものに悪影響を及ぼす可能性があるため、カバー工法を選択する際には、建物の強度をしっかり確認し、専門家の意見を仰ぐことが重要です。
2. 屋根の寿命が短くなる可能性
カバー工法は、既存の屋根材の問題を完全には解決できないことがあり、その結果として屋根全体の寿命が短くなる可能性があります。たとえば、既存の屋根に雨漏りが発生している場合、新しい屋根材を重ねても、その問題を根本的に解決することは難しく、最終的には屋根の劣化が早まることがあります。
既存の屋根が劣化している場合には、カバー工法ではなく、屋根を一新する葺き替えが推奨されるケースが多いため、事前の調査が重要です。
3. 修理が難しい
カバー工法では、屋根が複数の層にわたっているため、雨漏りや損傷の原因を特定することが難しくなります。特に、屋根の下層に問題がある場合、どの部分に問題が発生しているかを特定するのが困難であり、修理に時間がかかることがあります。
さらに、屋根が二重構造になることで、修理の際に作業が複雑になるため、結果的に修理費用が高くなることも考えられます。
まとめ
カバー工法は、予算を抑えたい方や、屋根の状態が比較的良好な場合に適した選択肢になります。施工期間が短く、コスト削減も期待できるため、迅速に屋根をリフレッシュしたい場合には非常に効果的な工法です。また、環境に優しい点や、建物の外観を一新できるメリットもあります。
しかし、屋根の重量が増加するリスクや、既存の屋根の問題を完全に解決できない可能性があるため、建物の状況に合わせた慎重な判断が必要です。特に、古い建物や耐震性能に不安がある場合には、事前に専門家に相談し、適切な選択をすることが重要です。
カバー工法は、コストパフォーマンスに優れた効率的な工法ですが、そのメリットとデメリットを十分に理解した上で、最適なリフォームプランを選びましょう。
日本屋根外装工事協会とは
私たち「日本屋根外装工事」協会(以下RWTA)は、屋根全般及び外装に関わる工事業者の会員組織であり、全国を3支部に分け東日本支部(東北・関東地方)、中部支部(東海地方)、西日本支部(関西・中国・四国・九州地方)の団体です。私たち「RWTA」の経験と知識やノウハウを活かし、お客様の安心・安全のための家づくり、環境づくりを行っていきたいと思っています。
「日本屋根外装工事協会」は全国の大手屋根工事業者が会員となり、広く屋根全般並びに外装に関わるテーマを対象として、業界の発展と一般の方々へのメッセージとして、長寿命で質の高い住生活を実現するための様々な事業発展活動をしています。
さらに「長期優良住宅の普及の促進に関わる法律(2008年)12月5日施工」や「住宅瑕疵担保履行法(2009年10月1日施工)」も整備され「良質で長持ちする住宅のストック」を増やすことを目指しています。これらの法整備に対応し、目的を達成するためには、良い工法を採用し、新しい施工方法を開発し、設計者・施工者などの品質確保だけではなく、建築主お施主様にも情報提供していきます。
一軒の住宅のうちで最も要求性能の多いところである屋根・外装は、雨、雪、寒さ、騒音、火、夏の暑さ(熱)から住宅を保護しなければなりません。
今後も屋根・外装の果たす役割は極めて重要で、これまでのように台風・地震・空き巣等の外的要因から建物を守るだけではなく、3Rの展開や太陽光発電・屋上緑化等による環境への配慮とその裾野を広げております。そして今日に至っては、「家並」「街並」といった景観をも視野に入れて考えていかなければならない長期住宅時代がやってまいりました。